カーボンフロントウイング製作


汎用のアルミ製ウイングを23アルトのフロントに装着して2シーズン走り、箱車でもフロントウイングの効果が高い事がはっきしりたので、専用の新型ウイングを自作する事にします。

今までは各コースの縁石の高さによってウイングと縁石の接触を避ける為、高さを微妙に上げたり下げたりして調整していましたが、面倒だし高さを変えると全体のダウンフォースの強さも変化してしまうので出来るだけ安定していつも同じダウンフォースを確保できるように少々変わった形状で製作します。

アルトにしか使えない専用ウイングの為にメス型は作りたくないので、メス型無しのワンオフで作ります。

ベースにするのはスタイロフォーム。

形状はコーナリング時でもロードクリアランスを稼げるように外側が高くなるように工夫しました。

100mm厚のスタイロフォームを切り出し、木工用ボンドでしっかり貼り合わせておきます。


丸一日以上置いてからサフォーム、#60のサンドペーパーで形状を削り出します。

左右を持ち上げた独特な形状で、低いセンター部分と高く持ち上げた再度部分の繋がりが少々厄介なので慎重に削り込みます。

ウイングの断面形状は予め型紙を作ってあり、最外端にマーキングして全体がその形状になるように削って合わせます。


概ね形が出来上がったところでウイングステーブラケット取付予定位置を2mm程度掘り込んでおきます。


形状が確定したところでスタイロフォームが溶けない「発泡体用樹脂」を全面に塗ります。


この樹脂を塗る際に、掘り込んでおいたウイングブラケット取付位置に1mm厚のアルミ板を嵌め込み、更に上から樹脂を塗って埋めてしまいます。


樹脂が硬化したら全体にカーボンクロスを貼って樹脂を塗ります。

使用した樹脂はノンパラの低収縮ポリエステル樹脂。

カーボンクロスは部位ごとに分けて貼ったので、硬化後に合わせ目の段差をペーパーで均しておきます。


1層目のカーボンクロスは前述のとおり何枚かに分けて貼りますが、

ウイングの前端と後端は必ず包むように貼ります。

クロスの合わせ目はウイング下側中央付近になるのが望ましいです。


作業性を良くする為、ウイングを支える台を作成。

木製の丸棒と板を組み合わせて作ります。

丸棒は翼端板の取り付けボルト位置に合わせてあります。


本体のスタイロフォームも同じ位置に穴をあけてあり、ここに丸棒を差し込んでウイングを固定します。


最後のカーボン層は一枚で貼り込むので先に作った台に固定してカーボンクロスを一枚物でかぶせます。


最後の層の合わせ目はウイング後端になるように調整します。

樹脂をしっかり塗り込みます。


ウイング端部に断面形状に切り出したアルミ板を嵌め込み、発泡体用樹脂で固定します。


よりしっかり固定できるようにこの部分にもカーボンクロスを貼っておきます。


再度全体に樹脂を塗り込みますが、最後に塗る樹脂には「パラフィン溶液」を混ぜてインパラにして塗っておきます。

ノンパラのままだと、この後の表面の研磨時にサンドペーパーに絡んだり目詰まりしたりして削り難くなります。


ウイング固定用のブラケットを作っておきます。

車体に取り付けてあるウイング固定パイプの幅に合わせ本体中にアルミ板を埋め込んでおいた場所にアルミ板をホットボンドで接着してカーボンクロスを積層して作ります。


カーボンクロスは6プライほど積層。


そろそろウイングも完成に近づいてきたので翼端板を作っておきます。

アルミ複合版で簡易にメス型を製作。

入隅コーナー部には粘土を詰めて隅Rを取っておきます。


カーボンクロスを4プライほど積層。


ウイングブラケットが硬化したので本体から剥がし、形状を切り揃えてウイングに樹脂で接着し、更にウイング本体に埋め込んでおいたアルミ板に効くようにリベットでも固定します。


ウイングの横には翼端板取り付け用にM6のナッターを打ち込んでおきます。

これも先に埋め込んであるアルミ板に効いているのでしっかり固定出来ます。


更なるダウンフォースアップの為にガーニーフラップも製作しておきます。

アルミのL字アングル2本の間にカーボンクロスを3〜4プライ積層し、クランプでギッチリ圧縮。


硬化してからアルミアングルを外すと表面がツルツルで超軽量なカーボン製アングルが出来上がります。


ウイング形状が特殊な為、高く上げてある外側部分に通る空気の流れを逃がさないように仕切りを立てます。

これもアルミ複合版をホットボンドでウイングに立て、カーボンクロスを貼って作ります。


硬化後に剥がして周囲を成形し、リベットで固定。

ガーニーフラップも位置出しして、こちらは両面テープで固定します。


ウイング固定用のパイプも新たに作りました。

ウイングの角度は3段階に調整出来るようにしてあります。


今度のウイングはダウンフォースが大幅アップする予定(?)なのでウイング固定用パイプだけでは不安になったので、パイプを支えるステーを追加しました。

フレームからステーを伸ばし、ウイング固定パイプとの接続は2mm厚のアルミ板を切り出して製作。


左側は元々付けていた牽引フックに固定しました。

かなりしっかり取り付け出来ました。

ウイングは最後の仕上げでクリヤーを塗装。

クリヤーの最終仕上げ前に少しだけ黒を混ぜたクリヤーを塗っておくとカーボン生地の目が深く濃く見えるのでお勧めです。